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お米の産地からの便り(会津有機米研究会)4/17

こんにちは。
千葉市の米屋、萬平商店です。
会津有機米研究会の佐藤さん(写真中)からお便りが届きました。
いよいよ今年の米作りが始まったようです。
種もみの準備から田植えをする前の田んぼの準備が、始まりました。

会津の佐藤です。久方ぶりのお便りで失礼しました。
4月に入り、会津にもようやく春が訪れております。
と言っても、先週は雪が降り、田んぼも真っ白に覆われてしまいました。
今週は一気に気温が上がって20度を記録し、春作業が本格的にスタートです。
関東では終盤ですが、会津の桜はこれからですね。

<種籾の準備>
JAさんから種籾が配達されましたので、浸種してます。昨年の秋に注文したやつです。
半年前から品種ごとに作付け圃場を決定し、その面積に見合った数を頼んであります。
種子を休眠から目覚めさせるために、水に浸します。浸漬が十分になると胚の酵素が動き出す。
その後に温度を上げて発芽(芽切り)→ 播種 と工程が進みます。
なので、申し訳ないのですが、春になって「この品種を多く作って~」という変更が難しいのです。
計画は半年前から始まっているんです。

<畦塗>
浸種の間、田んぼの乾き具合を待って畦塗作業が並行して行われています。
会津の冬は田んぼが雪に覆われるので、地温も下がり土壌の栄養分残渣が流出しにくい条件にあります。
ミミズなどの小さな生き物たちも、冬期間はじっとしているのですが、雪が消え始める3月になると活動開始。
すると今度は、それを狙うネズミが田んぼの畦畔(仕切り畝)に穴を開けます。今年も穴だらけで、これをふさがないと、田植えで水を入れても漏水してしまうんです。
水田としての貯水機能を保つ、とても重要なファクターを持っています。

<堀上げ>
畦塗作業とまた並行して、開水路の清掃をします。地元では「堀上げ」と呼んでます。
スコップを持って中腰になり、自分の圃場に接した用水路と排水路の清掃をするのが責務。
これを怠ると、用水路では他人様の圃場にゴミが入ったり、通水の妨げになるので、こっぴどく怒られます。
一方、排水路は落差排水なので田面より低い場所にあります。
ここの土砂を放置すると田んぼが乾かないので、機械が入れないばかりか、泥水で河川の水質汚染につながります。
そこには土砂が沢山でスコップ1個分ずつしか前に進めません。握力はなくなり、腰痛との戦いです。
その時は鳥�のさえずりと磐梯山の残雪を眺めて、気分転換が最適。
10a=1反、これに用水路10m+排水路10m。
いったい私は何キロの堀上げをしているのかと気が遠くなるのですが、おいしいお米を育てる田んぼの為には、スコップ1杯ごとの屈伸運動を、冬の間に怠けた体のトレーニングと思っています。
私はまだ若いので(?)頑張れますが、これを日本中の70歳を過ぎたじいちゃんやばあちゃんが毎年やっている。
本当に頭が下がります、みんな偉いなあ。
来週には種まき、堆肥散布が始まります。

会津有機米研究会ばんげ
佐藤真也

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